[アップデート] Amazon QuickSight で遂にタイムゾーンが変更出来るようになりました
いわさです。
先日 QuickSight の API がいつものように更新されたので眺めていました。(AWS API Changes)
その内容はなんと...
どうやら分析とダッシュボードに、タイムゾーンと週始まりの曜日を設定出来るようになったようです。
そうです、ついに QuickSight でタイムゾーンを変更出来るようになりました。
QuickSight は UTC 固定だった
以下の記事にまとまっているのですが QuickSight では全ての日付情報が UTC で処理されます。
例えば次のようなデータを SPICE に取り込んでいたとします。
この時表示されている日時は UTC です。
10 月 31 日のレコードが 3 件、11 月 1 日のレコードが 2件です。
もしこれが JST で考えた場合、+9時間 なので 10 月のレコードが 1 件、11 月のレコードが 4 件になります。
当然ですが、この状態で「日」でグループ化すると次のような結果となります。
UTC であればこの出力は正しいですが、日や月などを跨ぐようなデータを JST で取り扱いたい場合はちょっと都合が悪い時があります。
分析の設定でカスタムタイムゾーンを設定出来るようになった
API の更新通知後、数日はマネジメントコンソールに変化がなかったのですが、先程確認してみたところ UI が更新されていました。
分析の設定画面の以下の箇所が、以前は「シートを切り替えるたびにビジュアルを再ロードする」のトグルボタンのみだったのですが、「分析設定」という折りたたみエリアになってました。
開いてみると...うおおー。
この画面で新たに「タイムゾーンの変換」と「週の始まり」をカスタマイズ出来るようになっています。
分析ごとに設定出来るようですね。
タイムゾーンの変換を試してみた
先程のテーブルデータを使ったそのまま検証してみたいと思います。
タイムゾーンの変換はデフォルトは OFF になっています。こちらを ON にすると次のように任意のタイムゾーンを選択出来るようになります。
Japan (UTC+9:00) を選択し、適用ボタンを押してみると、次のようにテーブルの日付データの表示が変わりました。
また、集計粒度を「時」から「日」に変更してみると先程と異なる結果となりました。
JST の日付区切りで日別に集計されるようになりました。
週の始まりも変更してみた
念願のカスタムタイムゾーン設定が出来るようになりましたが、同様の設定画面にて週始まりの曜日を変更することも出来るようになったようなのでこちらも使ってみます。
まず、次のようなデータを準備してみました。
日付フィールドのグループ粒度を「週」にしてみると次のような結果となりました。
週単位で合計値が出ているのですが、週にまとめる際にはデフォルトでは日曜日始まりになっているようです。
こちらを次のように月曜日始まりに変更してみたところ、1 日づつスライドされて集計結果の数値も変わりました。
私は日曜日始まりで困ったことはなかったのですが、もしカスタムしたいという要件が出ても対応出来そうですね。
アップデートアナウンスも出ていました(2023.11.18 追記)
今朝アナウンスも出てましたね。
QuickSight のアナウンスはやはりちょっと遅め。
さいごに
本日は Amazon QuickSight でタイムゾーンが変更出来るようになったので、分析設定画面のカスタムタイムゾーンと週の始まりを変更して検証してみました。
なお、この設定は分析ごとに設定が必要で、設定内容はダッシュボードにも引き継がれます。
また、アセットごとに設定が保存される内容なので、ユーザーごとにタイムゾーンを切り替えれるものではありません。
地味ですが、全 QuickSight ユーザー待望のアップデートじゃないでしょうか、これは。